(※、See below for the transcription of awesome POLIRHYTHM, ア〜〜〜ンドボスの手で両曲の正しい歌詞がインスタにドロップされました、詳細はコチラの動画で↓
「ここでボスの言う『歌詞が憶測のまま〜』ってのは7割6分4厘4毛(ナロヨシ)くらいウチのことなのではないか…?」という気がいたしますが、
よくよく考えりゃスパンクスのこと知っててウチに来てるのに歌詞なんか載せてどうすんじゃっつー話っスよねスンマッセン菊地さん!! ファックとピースとラヴめいっぱい受け取りました!!笑
※※追記追記、執筆当時は『最終スパンクスが、菊地成孔さんソックリに整形した"Boss The NK"なる人物と、みずからの経歴のすべてを忘れた状態でボスに発見された小田朋美さん激似な"OD"なる人物のユニット』だということをしっかり把握していなかったので、
以下の文中で二者四者を混同している場面が多々見受けられますが、ガチ🍞として、それらはすべて誤りであるということをここにガッッッツリ明記しておきます!!! 「だからミューマガ掲載可!!」っていう超理論ほんと愛してる💕💕
※※※追記追記追記、買うじゃないスカーーーーーー!!!!!!!!!
https://www.bureaukikuchishop.net/spank-happy)
今回は最終スパンクハッピーの『ヌードモデル(仮)』(と『エイリアン・セックスフレンド』)という、 まだ正式にリリースされていないにもかかわらず、すでに諸ライブや菊地成孔さんのラジオ番組『粋な夜電波』、あるいはスパンクスの公式インスタなどで披露され(局所的に)大変な反響を呼んでいる楽曲を取り上げます!!!
ミントンズでのパーカーの流麗なソロのごとく、あるいはKing&Princeの無重力ダンスのごとく、"ヌードモデル(仮)"も世に出たそばから分析しましょう!! もうやったるんですよウチがどこよりも早く詳しく書くんですよファイナルスパンクスは!!!(笑)
この曲はリズム、メロディ、ハーモニーどこをとっても最高の技法を使って作られていることがわかるのですが、ここはやはり「ポリリズムゴリ押し」でおなじみの当ブログらしくリズムの側面からこの曲にアプローチしてみたいと思います。
アナライズに先んじてその特徴をひとことで言ってしまうならば、間違いなく「ティポグラフィカのR&B」でしょう。
とてつもなくセクシャルで甘いR&Bのサウンドと、ティポグラフィカ的な、拍を細分化し次々に変遷させていくリズムの書法が見事なまでに完璧に噛み合いながら、そのうえODの出自からルックスから才能から知識量からパブリックイメージまで、その全部を100000000000000000000000%(1000𥝱)生かしきって優勝する…というとても恐ろしくも美しい楽曲となっています。自分で書いといてだけどマジか「ティポグラフィカのR&B」!! 約束された勝利…😭😭😭
(※、コチラに正しい歌詞が掲載されています。ファックもらってそのまんまはさすがに忍びないので(笑)、聞き取り部分はカットしました。でも間違えといてなんですけど『死んだ人魚』ってまさかノールームメイトの!?)
菊地成孔限界オタクがおくるSPANK HAPPY入門(第1期編) - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店
"ヌードモデル(仮)" 1番リズムアナライズの陣
というわけで今回もキューピッド&バタイユ式で…いきたいんですけど音源出てないので秒数ではなく小節で見ていきましょう。
2期スパンクスでおなじみ「ピシュ〜〜〜ン」というSEから曲がはじまっているので、そこを1小節目とカウントするとイントロは2小節めからはじまります。
・b2~
モロな90~00のR&B/ネオソウルを想起させる、あっまあまなイントロ。Aメロのビターさに比べると冗談のように甘い…このサービス感…最終スパンクス…(東京ブロンクス…)
あまあまなイントロとサビのコード進行はインスタをくまなくチェックしていればわかるようになっているので探してみてネの巻、ここの印象的なエレピの下降アルペジオはBºをひいています。
・b5~
ここまでは1拍を3分割したグリッドだったのが、5小節めの1,2拍めだけ瞬間的に2分割のグリッドに変わっており、サビの展開を予告している…
ともとれるがこのくらいの割り変えはR&Bでは基礎中の基礎中の基礎なので、そんなに大層な意味あいはなさそう。
・b8~
ここも2と3の併用で訛った/モタった感じを生み出しています。譜面はスペースの都合とめんどくさかったのでナシ!!
("A Nude Model" is first oneデス)
・b10~
ここで雰囲気が一気にダークに。半音で下降するこのフレーズは上声部がそのまま半音で動いて、ベースの動きが単調にならないようちょこちょこイジられている…仕事が細かい最終スパンクス…
・b11~
ここからドラムスイン。参考値としての譜面はこのようになっています↓
(2小節ワンループで、2小節目だけ4拍目のハイハット4つ)
5連のキックが「暴走している感じ」、というか曲や歌詞のまともじゃないヤバい感じをより強調しています。そしてボーッと聞いてると毎拍毎拍ぜんぶがぜんぶヨレまくっている感じがしてたんですが、採譜してみるとハットは4拍に1回しか訛っていないという…
「ヒップホップのヨレたドラム」という言葉を真に受けてキックもスネアもハットも全部ヨレさせてみた結果「は???😡」というリズムになるが如く、どこかのパーツは正しい位置に残しておかないと『標準』に対する『訛り』がうまく浮かび上がってこないという…この曲は(現段階では)ベースレスなので、ドラムが単体でこの曲のリズムの輪郭を形づくっています。
※、5連符を使うとヨレたり訛ったりしているように聞こえるメカニズムは、たとえば"ヌードモデル(仮)"と同じく「キック2発、スネア1発」の手組みを持つこちら、
この「ドン、ドン、カン」の音と音の間隔をみてみると↓
と、キックとキックの間隔が折り目正しくなっているのに対し、『ヌードモデル(仮)』のように5連符を使うと「ドン、ドン、カン」はこのように変化します。
(あっやべ数字逆、正しくは"40%→60%→100%→"でス)
折り目正しい50%とは微妙にズレたリズムしか作れなくなるので、訛らざるをえないというカラクリ。
この耳でDRIVEのドラムを聴くとメチャ楽しいので、秋元さんが菊地さんにおくったオーデ映像の中からぜひぜひ5連を聴きとってみてください。
(※追記、追加調査によって「シンセベースが入っているであろう」ことが判明したので追記します。耳コピにはオクターバーとテンポ伸縮機能が手放せない…)
・b19~
歌メロのリズムは4連。Perfumeもビックリの「ねぇ」4連発!!! ODの駄々っ子ぽい「ねぇ」は脳ミソに直接!!!😇 そしてこの1番のAメロでだけ使われている技法(2番Aメロでは見事に消失している)が、『ODとクソハゲ野郎a.k.a.Boss The N/Kのコンビだからこそ成せるワザ…』という感じで「泣き」…コード進行がモーダルなのをいいことに…構造の輪郭がちょっとフロイドっぽくてにくいぜ…みなさんもぜひ採譜してみてネ…
(書籍"M/D"をお持ちの方はケイ赤城さんインタビュー2の『マイルスのブルース・フィーリング』の項を読んでみてください、「エリントンの〜」のくだりの話がそのままコレです)
・b33, 34~
ここから(リズムが)鬼(のような)サビの幕開けです!! サビの譜面まるまる載せようとしたらなぜか宇宙の力に阻まれるので抜粋!!
(Pls swipe, second one is itデス)
ここで4連メインだったAメロから、イントロと同じく3連が主役になっているサビにスムースに移行するために、
3連フレーズの近似値を4連で作りだしています。さらに鬼のように呪術的かつ複雑なサビのリズムをよりいっそう煙にまくためなのか、次の小節、
・b35~
サビの直前で2拍子が挿入されます。この2拍を変拍子だと気付けないと、サビに入っていったときに「いや、べつに間違ってはいないはずなんだけど何かが違うような気がする…」というフロイドっぽい状態になります!! なにをかくそう自分がなってました!!
・b36~
そしてここからもう3連がメインに。移行のための準備が行われていたとはいえ、唐突に割り変えられる&2,4拍目はアタマ欠けなので「えっなにこれどうなってんの!?」感がとても強く、リズム感や拍子感覚を幻惑させられます。
・b37~
そしてココ!! ここがすごい!! 『このポリリズムがすごい! 2018』大賞!!!
直前まで3連のグリッドで動いていたのに、ここで突然5連のグリッドでしか作れない2拍5連がとびだしてくる(…うえにそれが3連符とタイで結ばれてる幻惑感)という、菊地さんもといBoss The N/Kが常々訴えている「5連のカジュアルさ」というか5連の胸チラ感というか5連のエロさというか…が全ッッッ面に押し出されているドエロフレーズになっています。それをODが歌ってるのもねーーー…なんともねーーー…言えないよねーーー…
ハモもODじゃないと歌えない複雑も複雑な鬼ヤバラインになっており(たぶん増4がでてきてる)、ODのスペックを余すところなく曲にブッコみ続けるファイナルスパンクス信頼しかねェ…と聴くたびにリスペクトをより強固なものにすることができます。
「ふつうに聴いても楽しくてポップなのに、メスを入れてみると構造がガチ」というのが最終スパンクスの魅力のひとつですね。マヴ!!
・b39~
そして39小節目はもっとヤバくて、2拍5連と2拍6連(1拍3連×2)がドカーンと並んじゃうという…ここがセクシーすぎてヤッッッヴァい…
ツイッターでも書きましたが、菊地さん…もといボスのフェティシズムである『5連符とアンダーウォーター(ここでは純粋に窒息のみですが)2種盛りになっているこのフレーズをODが歌っている』というのがすべてを物語っている気がします。
このセクシーなフレーズこそ!!! ジャパニーズブランニューR&B/Hip-Hopの進むべきひとつの方角を指し示していると思いまーーーーーす!!!! はーーーいめっちゃエロいでーーーす!!!(チンボラソ山麓山頂より)
(※追記、完全に失念しておりましたがこのリズムフィギュア、ザッパのBlack Page#2にそっくりそのまま全く同じものが登場しています。ウヒャ〜〜〜)
Zappa Plays Zappa : The Black Page #1 & #2 - YouTube
・b40, 41~
そして1小節はさんでもう一度2拍5連の再現、最後も3分割が基礎のまま1番終了…
というわけで"ヌードモデル(仮)"はドラムから歌メロから、「R&Bでこんなにセクシーな5連符が聴けるのは最終スパンクスだけ!!」といった趣きの楽曲であるということがわかりました。
"夏の天才"リリース時に「最終スパンクスは『ポップ菊地成孔』の総決算的な活動になりそう」と書きましたが、本作にはポップサイドどころかティポグラフィカでの活動まで含めたジャズサイドの技法もフルスロットルでブチ込まれており、『複雑な技法をポップに響かせる』というティポグラフィカ解散・デートコース結成以降の菊地さんの音楽活動が1曲に凝縮されたある種『最終スパンクスまでの菊地成孔総決算』的とも言える楽曲に仕上がっています。ええ曲や…(論考ブン投げ)
この曲のフル版…もといアルバムの発売が待たれるところですが、まずはTABOOから先に発売される「イケメンR&B貴公子」ことオーニソロジーのアルバムを楽しみに待ちましょう!!
(※、きたよ!!)
ジャズ/R&B初心者にも最高の入門盤、オーニソロジー1stアルバム"101"を全力でほめちぎるの陣(コード進行・譜面もあるよ) - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店
べつにスパンクスも夏の天才みたいに1曲ずつ配信リリースしてっていいのよ…? だって曲がないとダイレクト宣伝しづらいじゃないスか…!!!
そして"エイリアン・セックスフレンド" 特集の巻
そしてそして、その翌週に夜電波でかかった『エイリアン・セックスフレンド』もなんとまあヌードモデル(仮)と同じくらいいい曲じゃないスか…というわけでこちらも宣伝!!
こちらにはポリリズムなど複雑な書法は使われておらず、終始あまあまムードが堪能できるゆったりとした曲に仕上がっております。
コード進行は、
bVI△7 → V7 → bIII7sus4 → bVIIm7 - VI7 → …
(メジャーでIV△7 → III7 → I7sus4 → Vm7 - #IV7 → …)
CRCK/LCKSの"傀儡"などと同じく"Just The Two Of Us"型進行になっている…はず。
(※、正確には8小節ワンループで☝️は後半4小節のコードですね、テンションと前半はぜひ自力でがんばってください!! とても美しい"Just The Two Of Us"崩し進行になってます)
(※、というわけでおなじく聞き取り部分はカットいたしました、めちゃくちゃぜっつみょ〜〜〜にところどころ間違えていて「そりゃファックも食らうわな☺️」というみごとな出来でした!!笑)
もう…なんつかレイジーレイジーの新曲コレでよくない? ダメ? 『1本マイクで歌う宮本フレデリカと一ノ瀬志希』見たくない人類いる? おっとっとやっべイベントはじまった…まだ曲クレジット見てないけど『クレイジークレイジー』は菊地成孔先生のセンスじゃないな…どんな曲なんだ…バンナムに願い届かなかったな…😭😭😭
(※、『クレイジークレイジー』めちゃくちゃいい曲!! "エイリアン・セックスフレンド"と同じ進行だしアレもう実質スパンクスでは!!!)
「デレステ」クレイジークレイジー (Game ver.) 一ノ瀬志希、宮本フレデリカ SSR (Crazy Crazy) - YouTube
そして記事タイトル見ると2曲ともアナライズしてるっぽいのに実際は片方しかやってないのはそりゃさすがに不憫…なのでこっちもちょっとやりたいんですがちょっと時間かかりそうなので簡易版で…↓
サビのいっちゃん最後のフレーズですね。Logicちゃんがシンコペーションよわよわなために41と42小節目に誤表記がでてます、実際には休符はなくて直前の音とタイでむすばれてます。
この曲は、このような1拍1拍が4分割されたリズム構造(16ビートとかいいますね)をもっているので、
ホントは「あなたの・ことだけ・見ている・5時間」とかキッチリ『4拍/4文字でワンフレーズ』で進みたいはずなのに、それがここでは見事にスカされており、安定性を欠いた『6拍でワンフレーズ(『エイリ』『アン』が各3拍ずつ)』になっているのでどんどん拍頭と歌詞の単語の頭文字がズレ込みにズレ込んで…図がないと難しい概念だコレ!! そのうち作ります!
音源流しながらここ歌ってみてください、ちょっとだけ歌いづらくないですか? 「4拍子4分割のグリッドに6拍のフレーズを乗せる不安定性」はこういうことでス、そしてリズム強者のODがここをサラリと歌いこなすさまがたまらなくセクシー。
この手法こそ、同時期に作られた"ヌードモデル(仮)"のアフリカンポリリズム的な『割る』リズム構造と見事な逆相を描く『積む』構造であることに…いま気づいたんですけどやっぱ天才かファイナルスパンクハッピー????? とにかくここがホントせっつねーんすワ…
というわけで現在配信中の『夏の天才』やインスタもよろしくお願いします!! 我々ファンの夢はでっかく『Mステ出演』!! フォロワー4000人のスパンクハッピーを応援していただけると人生うまくまわり始めるかもしれません!!(笑)
それではまた来月!! お身体にお気をつけて、過換気になっても夢見ましょう!!
買うじゃないスカーーーーーー!!!!!!!!!
https://www.bureaukikuchishop.net/spank-happy
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第一期スパンクス特集。曲はかなりJ-POPJ-POPしていながらも演奏陣がメチャクチャ豪華なので、最終スパンクスちょっとダメでもこっちなら…という感じでかなりとっつきやすい一期です
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スパンクス再結成とほぼ同時に作られた菊地さんのあたらしいバンド特集。みんな(「みんな」の内約→メンバーの高井さん秋元さん小田さん…)読んでる人気記事です!!! いっや…ホントに…いいんスかね…?
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