グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

世界中のナウくてマブいおもしろ音楽物産展です🍣

2018年最重要ヒップホップ曲"SALU x 古舘伊知郎 - MAKE MY BRAND"を採譜しました!!の巻

 

 そんなわけで、最近は半年くらい掘れてなかったヒップホップ聴くかMONACAまわりのアニソン聴くかしかしてなかったんですが、きょうトラック作ろうとPC開いたらとてつもない作品に出会いました。

「『SALUくん×古舘伊知郎さん』だってーー。どんなんだろうね〜〜?」というふわふわのノリで再生してみたら雷に打たれた…初聴時の手触りは完全にJazz Dommunistersの"Drive"と同じ…いやだって俺もはじめてJazz Dommunistersを聞いた時の興奮を、まさか古舘伊知郎が思い出させてくれるとは夢にも思ってなかったし………

 そんなわけで採譜しました。ほんとはラップの採譜シリーズは"証言"のアナログバージョンを皮切りにして「大谷さんのと見比べてみてね〜〜」ってやるはずだったんですけど、よく考えてみればすでに"Dirty Microphone"ではじまってるんで別段今さらどうもこうもねえやな…😇

(短いほう)"Cupid & Bataille, Dirty Microphone / JAZZ DOMMUNISTERS"ちょっとだけ採譜したよ〜〜〜 - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

 いやホントトーキングフルーツの件があったから「いやSALUくんとガッツリ名前並べてるけど、ちょっとした声ネタでの参加じゃないの〜〜?」と思ってたのよ!! フタ開けてみたらすっっっっっっっっげえラップすんじゃん!!!!(笑) つかもう"DRIVE"のN/Kと谷王のヴァースほぼひとりでやっちゃってんじゃん!!! 菊地さんおばあちゃんドラマーもいいけどこっちのおじいちゃんラッパーもスカウトしなきゃダメだって絶対!! 圧倒的伏兵ダークホースよマジで古舘さんリットすぎるって🔥🔥🔥

(動画中のクソ低音の"👈Rest"表記に関して、実際はあの音は入ってなくて休符になってます。休符だからって音消しちゃうとソフトの問題で表記がアホみたいに煩雑になってしまうので、苦心の末ああなりました。シベリウスほしいぜ………)

 

 というわけで簡単な解説、解説というか「『ハ? ティポグラフィカか????😡』という古舘伊知郎のフロウを聴け」くらいのことしか言えないんですが………『このポリリズムがすごい! 2018』は"ヌードモデル"の圧倒的優勝だと思ってたけど2枠設けなきゃね…

 

 トピックとしては、

1, 古舘さん3連フロウに挑戦の巻

 挑戦してきっちりキレイな3連符になってるところと、リズムがちょっとグチャッちゃって2拍7連みたいにヨレてるところとの差異がひっっっっじょうにうつくしいですね。俺は「リズムはグチャったほうが美しい」という価値観を信奉しているので古舘さん圧倒的鬼チアー派閥です、紅白ねらえ!!(エースをねらえ!!)

(「コスパ取れる近道」のところ、ふつうのラッパーなら、というかSALUくんのアプローチなら

|『(休み)』『コスパ』『とれる』『ちかみ』|

|『ち』…|

てカンジで『ち』を次の小節の1拍目にもっていくんですけど、実際の古舘さんのフロウはリズムが融解していて『ち』が前の小節に食い込んでます。

結果として「ティポかドミュニスターズか最終スパンクスか……」というようなフロウが生まれています。4拍17連とは一体………

 

2, SALUくんのうつくしい3⇆4割り変え

 1拍を3で割ったり4で割ったりするのはラッパーの基礎中の基礎スキルですが、「ここまでこなれた割り変えがあるだろうか……」て感じですね。

(「どゆこと?」って人はこちらなど参照のこと↓)

シャニマス楽曲の『アルストロメリア』をほめまくりたいの陣(コード譜とリズムアナライズもあるよ) - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

古舘さんもジェボムくんみたいなフロウを繰りだしてきてるのでこれ実質K並みのスキルの持ち主だということよ!!!(???)

 

3, ヒップホップにおける5連符の存在

 がここで改めて明確化したというか顕在化したというか…

みんなもっと気軽にラップ採譜してこ!! 「JDSやって〜〜〜」とか調子こいちゃったけど別にJay-Zでも蟹江でもブッダでもヒプでもRomantic ナ〜〜ウ!!でもいいんだからな!!

 

 (※、ヌオオ追記すんの忘れてた、今回この記事で何を一番言いたいのかっていうと、動画見ればわかるように古舘さんのヴァースの中には3連符がかなり出てくるんです。

 企業CMとかの「これラップ大して知らねェヤツが作ってんだろ」というラップのフロウがガッチガチに4連符(16分音符)であることに代表されるように、ラップを普段聞かない人に「はいラップして」って言ったらふつうまずフロウに出てくるのは2連(8分音符)か4連で、トラップみたいな3連が出てくることはほぼ確実にないわけですよね。

ヒップホップ初心者にむりやりラップさせたら、出だしの「煽りまくるインフルエンサー、踊らされりゃナンクルナイサー」みたいなガチガチの4連フロウが全編にわたって続くはずです。

 つまりどういうことなのかというと、誰かに教わったのか、それとも完全に独学なのかはわかりませんが、古舘さんはかなり現行のヒップホップを聞き込んで研究して、完全にヒップホップ文法を体の内に消化してからあのヴァース蹴ってるんだってことです。採譜すると、よりそのことがクッキリと浮かび上がってきます)

 

 そんなわけでまたあとで追記しますね、とりあえずこの曲に「おおおお!??!?」と思ったらこっちも聞こう!! では!!

SPANK HAPPY"ヌードモデル(仮)"、"エイリアン・セックスフレンド"歌詞&リズムアナライズ特集 - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

 

 

 ※、「Mr.Q!?!??!? 山田マン!?!??!?!」と口に出してしまったマジで?!?!?!

せんせーー!! Jazz Dommunisters feat. 漢 a.k.a. GAMIはシンジュクディビジョンにはいりますか!!!!

(谷王はハマです!!)

 

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浜本談子 (@odoroktamegoro) | Twitter