グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

世界中のナウくてマブいおもしろ音楽物産展です🍣

星野源さんの言う「自分のダンスを踊って」の超ド級ファンの解釈、と『ポリリズム』の巻

 

※、前編にも書きましたが、コチラ👇の『肌』の項のほうを先に読むと、以下諸々わかりやすいと思います。

超ド級ファンによる星野源さんのPOP VIRUS特集/分析、残る13曲をいっせいに聴く最終回!!!!!! - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

 

 当記事は星野さんの『肌』アナライズ記事の後編です、前編はこちら。

すべての日本人へ。星野源さん『肌』の、あたらしいリズムへの挑戦(を超ド級ファンと読み解こうの巻) - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

楽典的な知識さえあれば前編を通らずそのまま後編を読み通せます…が!! 後半は前編をふまえての応用編なので、読んだ方が後編もストレートに読み通せると思います。

 前編に引き続いて、一気にディスコやネオソウル、ヒップホップに傾いた星野さんの音楽に対して「なんでまた『ばかのうた』みたいな曲作ってくれないんだろう?」」と、『恋』を聴く前の自分が思っていたことに対する、いちファンなりの回答集として読んでも楽しいかもしれません。

 

 というわけで前編は「そして、拍を細分化した先、音楽が多様化した先に生じるポリリズムが生みだす『ダンスの喜び』というものが、確かに存在するのです。

それは『他者と自分が違う、違っていてもよい』ということを強く肯定する、我々を生かすための踊りです。」

…という引きで終了しました、それではさっそく踊りましょう!!

  

4, 『肌』のリズムが難しく聞こえる、もうひとつの理由

 ここでやっと『肌』のアナライズに戻ります。最初の譜面をあらためて見返しましょう。

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4拍子、その1拍1拍を4分割した、16拍のグリッドに沿って作られているフレーズでしたね。

ですが、このリズムパターンを何度も何度も聞いているうち、特になんらかの楽器を練習・演奏した経験のある方には、このフレーズが『2拍3連符』のように聴こえるのではないでしょうか?

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これが2拍3連。4拍子のうちの2拍が入るスペースに、3拍押し込むリズムです。 

本来はこのように、

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1拍を3分割した『3連符』のグリッドを使ってはじめて生まれるリズムなのですが、では1拍を4分割しているはずの『肌』でなぜこのリズムが聞こえてくるのか?

 

 これが何度も見返してきた『肌』バスドラムとスネアの、本来のリズムです。

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バスドラムとスネアの、音を鳴らし始めるタイミングなどを図で表したものがこちら。

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そしてこの図に、そのリズムパターンに似ているとされた2拍3連を足してみます。

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拍同士を見比べてみました。1拍めの発音のタイミングが同じ、そして2音めの発音のタイミングが近接しているため、「ベースとドラムが鳴らしているのは16拍のグリッドだ」という意識を強く持っていないと両者を混同してしまうのです。


(・0:00~、まずは『肌』のバスドラムとスネアが鳴り、

・0:08~、次にハイハットで2拍3連を刻みます。

・0:17~、最後に両者を同時に鳴らしているので聴きくらべてみてください)

 

 というわけでこのような関係から、あのリズムパターンは2拍3連の近似値(正確には同じではないのだけれども似ている)であると言えます。そしてこのことが何を意味するのかというと、以前この記事で書いたとおり、

シャニマス楽曲の『アルストロメリア』をほめまくりたいの陣(コード譜とリズムアナライズもあるよ) - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

6拍子はイコール2拍子であり、4拍子の仲間ですが、

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6拍子を従来のように「123, 223」のリズムで取るのではなく、「12, 22, 32」のリズムで取った瞬間、それは4拍子と3拍子のポリリズムの入り口へと姿を変えます。ポリリズムとは、そのまま『異なるリズムが同時に並存している状態』のことです。

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(「12, 22, 32」でリズムをとると『3拍子2分割=6拍』の形と同じになり、『肌』のもともとのリズムである『4拍子4分割=16拍』のリズムとポリリズムになります)

 

 このような、拍を細分化している16ビートだからこそ起きてしまう『錯覚』が、『肌』のリズムパターンを難しく聞こえさせているもうひとつの要因になっていると思います。ひとつのモノや言葉にまったく違ったふたつの意味や役割が与えられていたり、目の前にまったく違う光景がふたつ重なって見えていたりしたら、はじめは困惑してしまいますよね。

ですが、音楽に自然に身を任せ、4拍子でも6拍子でも3拍子でも、自分の感じたリズムで頭や腰を揺らしてみてください。それがポリリズムへの、違った価値観が同時に並存しうる、豊かな世界への入り口になるはずです。難解さを乗り越えた先には、きっとそんな世界が待っているはずなのです。

 

 また、この『4拍子4分割=16ビート』のグリッドは、5拍子とのポリリズムの近似値も発生させることができます。

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(この拍を鳴らしています↓)

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 そしてなんと、この打点は前回取り上げた『セカンドライン』と『クラーベ』のリズムパターンとまったく同じです。あのリズムパターンは4拍子と5拍子のポリリズムを示唆し、そして生じさせているのです。 

超ド級ファンが送る星野源さんの『ドラえもん』分析(コードもあるよ)!!! - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

 以下は『5拍子の近似値=セカンドライン/クラーベの打点』と、『近似値ではない、正確な5拍子の打点』の比較です。特に前半3つの打点が非常に近接していることを見てとれます。

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(・0:00~、スネアがクラーベの打点(5拍子の近似値)を打ち、

・0:08~、次にバスドラムが正確な5拍子の打点を打ちます。

・0:17~、同じく、両者を同時に鳴らしているので聴きくらべてみてください)

 

 このセカンドライン/クラーベの打点の1拍1拍、それぞれを4等分したり3等分したりすれば、もともとの4拍子と5拍子とのポリリズムが生まれます。

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 (そして4拍子と5拍子の、近似値ではない正確なポリリズムはこのように作ります。1拍を4分割する16ビートよりもさらに細分化された、5分割のリズムです。

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嵐が丘 Naruyoshi Kikuchi 720p - YouTube

この曲で1拍が5分割された状態、いわゆる『5連符』を聴くことができます。これはアフリカやアフリカにほど近い中東の音楽で聴くことができるリズムで、2分割や4分割に慣れている耳で聴くと、つんのめったように、またリズムが訛っているように聴こえると思います)

 

5, まわりと違っていてもいい、『自分のダンス』を踊るために

 このようにリズム/拍の細分化は、訛りやヨレ、そしてポリリズムといったリズムの豊かさを生み出します。8拍だけのグリッドではなかなかこのようなヨレや錯覚を起こさせることは難しく、拍を細分化させ、多様なリズムパターンの可能性を獲得することで、そこではじめてポリリズムは起こり得るのです。

 

 こちらは最初から3拍子と4拍子のクロスリズム/ポリリズムのつくりになっている曲。

(クロスリズムとは、1小節のなかに入っている拍の公倍数/公約数でポリリズムになっている状態のこと。たとえば上の『4拍子5分割』と『5拍子4分割』はどちらも1小節に20拍のつくりのため、クロスリズムであるといえます) 

 ベースラインを聴いているとクロスリズムをつかみやすいので、ちょっとだけフォーカスを当てて聴いてみてください。

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 2:54~からハイハットが3拍子側(「イ『チ』、ニ『イ』、サ『ン』」)を強調しはじめるので、"4拍×3"の3拍子、

『タカタタ』『ッタタタ』『タン(休み)』

で聴いている方が多いかもしれませんが、"3拍×4"の4拍子で聴くと

『タカタ』『タッタ』『タカタ』『ン(休み)』

という、アフリカっぽいハネた3連符のリズムに急に聴こえてきます。7:47~の右チャンネルのドラムが4拍子側でとるのをサポートしているので、4拍子がうまく掴めない方はここから聴いてみてください。

(この3連符は、5連符よりもずっと多くアフリカのパーカッションなどで聴くことのできるリズムです。また、ある人は1拍を3分割しているのにまたある人は4分割していたりと、ポップスと違って『グリッドを全員が全員共有しているわけではない(グリッドが各々違っていてもふつう)』というのもアフリカ音楽の特徴です)

 

 拍を細分化する力の獲得、ポリリズムの獲得は我々の耳を生まれ変わらせ、そして音楽を生まれ変わらせます。

いま聴いたこの曲が、3拍子で聴くか4拍子で聴くかによってその表情をおおきく変えたように、また『肌』が4拍子で聴くか6拍子で聴くかで曲の印象をガラッと変えたように、もう何百回と聴いた/踊った4拍子のあの曲も、3拍子や5拍子や7拍子の視点から聴く/踊ると、まったく別の曲のように聴くことができるようになります。

 

 また、この曲のようにクロスリズム構造をもたない8ビートの曲であっても、自分で拍を細分化したり、割り変える力を身につけることで、4拍子と3拍子のポリリズムをつくることができます。5分割にすれば5拍子のポリリズムも、7分割すれば7拍子のポリリズムも。

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 4拍子の曲を3拍子のポリリズムで聴く力を獲得すれば、4拍子の音楽をふた通りのリズムで聴ける/踊れることになり、単純に考えるとその曲に飽きてしまうまでの時間が2倍以上伸びるということになりますし、そこに5拍子、6拍子、7拍子…と加えていくとほぼ無限に賞味期限が伸びてゆくことになります。

 

 そして何より、無理やりひとつの型に押し込まれてゆく、私たち現代に生きる日本人が『まったく違った規律/リズムが同時に2つ以上走っている』という状態に身を置くときの快楽は、文章では表現しがたいほど強く、そして確かなものです。

交わりのない、ひとりきりのフロアにはポリリズムは生まれません。自分と誰かの価値やリズムが相対化されなくては『ポリ』にはなりえません。また、訛りを『標準』に矯正してしまってはポリたりえません。

 他者が自分とは違うリズムを踊り、そして違うことを「違ったままでいい」と肯定するのがポリリズムです。自分をふくめた大勢の『他者』たちの異なる価値が同時に交流し、並存し、また異なるダンスが同時に並存できる状態こそが平和であり、この『互いに認め合い、並存する』という力こそ、現代社会にいまもっとも必要な力であると思います。

 

 ポリリズムによって音楽が私たちを解放し、私たちが音楽を解放させます。ダンスは、自分の中に流れるリズムは、違っていてよいのです。

 『拍を細分化する能力』はそのまま『細分化された多様なダンス』を生み、開かれたリズムとダンスがまた新しい生き方を提示し、そして、これこそが星野さんがライブなどで繰り返し叫ぶ「あなたのダンスを踊って」という言葉のいち側面であるように思うのです。

 

 くも膜下出血の発症によって生死をさまよったのちのヒットチャート最前線に打って出た星野さんが、"桜の森"やアルバム"Yellow Dancer"で『ディスコ』という人を踊らせる音楽に取り組み続けたのは、生きることのハードさと、そして長く短い自分の人生を生きることを、心から肯定することの重要さに触れたからだと、インタビューなどで語ってきました。

かつて星野さん自身が経験してきたように、自分のもつ価値観を否定され、『正解』とされる価値観に矯正されてしまうという経験は、大なり小なり、生きていればかならず誰しもが持っているものだと思います。間違いと正解に板挟みになり、一体どうすればいいのかがわからなくなってしまう人もきっと多くいるはずです。

 ですが、細分化したリズムはあらゆる価値観の並存を目指します。ポリリズムの構造や考え方のなかには、『間違ったリズム』というものが存在しません。たとえバンドの鳴らすリズムとリスナーの踊りのリズムがズレていたとしても、それはバンドのリズムと踊りのリズムのポリリズムとして考えられます。各々が、各々の感じたリズムで各々のダンスを踊ることができ、そしてそのいずれもを正解とするのがポリリズムなのです。

 

 病後の星野さんが、より強くフォーキーな音楽からR&Bやディスコ、ネオソウルといった音楽に傾いていったことはきっとそのこととほぼ直結していると思いますし、アコースティックなバンド編成からよりエレクトリックなものに変わったのは、そのリズムをより大衆に響かせるためだといえます。

(楽器の出す音量は、そのまま鳴らすよりもアンプなどで電気的に増幅させて鳴らしたほうが圧倒的に大きくすることができます)

 

 星野さんの音楽について語られるときに、よくその多様性、さまざま人々の生活を肯定した歌詞が秀逸だと言われます。近作である"Family Song"では「あたらしい家族の形を念頭に置いて作った」という発言をしていますし、前作の『ドラえもん』では、みんなから煙たがれているジャイアンの歌さえも肯定してしまうという『ポップスター星野源』の度量を感じさせるようなフレーズさえ飛び出してきました。

  ですがそれに加え、今回の記事で「星野さんは、歌詞というメッセージをもっとも伝えやすい一点からのみではなく、日本のお茶の間にはもっとも伝わりづらいリズムの側面からも同時に、音楽の多様化にむけてアプローチしているのだ」ということを、きっとみなさんにもご理解いただけたと思います。

 「メロディや歌詞がポップでありながら、土台にあるリズムは少しむずかしい(が、できる限り難しく響かせないように工夫がされてある)」という構造は、『日常』の歌詞の、

「みんなが嫌うものが好きでも それでもいいのよ

みんなが好きなものが好きでも それでもいいのよ」

 というフレーズを踏襲しています。みんなが好きなものも、苦手なものもひとつの楽曲の中に取り入れ、高いポップセンスでそれらを並存させる。『口先だけではなく、歌詞と音楽の構造がきちんと合致している』という点や、また『そんな技巧的なこととは一切関係なく、純粋に音だけで楽しめる曲を作れる力がある』という少なくともこの2点において、押しも押されもしない不動のポップスターという現在の星野さんの地位は、いちファンの贔屓目目線から(あるいはそんなことに関係なくいち音楽ファンとしても)言わせてもらえば「当然のこと!!!」と言えるでしょう。

 シーンのほぼ頂点にいるポップスターが、全力で「あなたのダンスを踊って」と声高に世間のフロアに叫んでいることに、この上ない幸福感と安心感を覚えずにはいられません。自分の歩幅で、自分の好きなステップを踊りましょう。4拍子の曲だって、3拍子にも5拍子にも割り変えて踊っていいのです。『自分のダンス』は間違っていても間違っていなくてもいいのです。

 

 最後に、星野さんの書く歌詞の『割り切れなさ(=あるがままの世界を歌うこと)』と現行のヒップホップとの関係について触れ、記事を締めくくりたいと思います。

 近年のヒップホップシーンでトレンドとなっている『3連符』についてです。星野さんも鬼チェキなケンドリックラマーの音源から聞いてみましょう。

 1:12~、ここまで読んでくださったみなさんには、「タカタ」「タカタ」と3連符でラップしていることがつかみやすいと思います。

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この12拍のグリッドがクロスリズム/ポリリズムを生むことは、すでに楽曲と文章で見てきました。ここではその少し手前にあるポイントに着目してみます。

 

 8ビートの8分音符(=2連符)や、16ビートの16分音符(=4連符)は、大きな1拍を

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と等分しているのに対し、同じように3連符をつくるために『100%を3で割ろう』とすると、

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1拍が「33.333…%」になってしまいます。1拍(100%)をキッチリと等分することは、人間の手ではできないのです。ワンホールのケーキを人の手でキッチリ3等分することができないのと同じで、どこかのピースは40%になってしまったり、また29%になってしまったり、等分できずにヨレを生じさせてしまいます。

 

 つまりこの3連符は、構造的に『ズレ、ヨレ、訛り』といったものを内包せざるを得ないリズムなのです。また、拍を細かく分割し、周囲から『ズレていく』ことを志向・演奏するアフリカ音楽の構造を、アフリカ系の人々によって形づくられたヒップホップが踏襲するのは当然のことなのです。

APES**T - THE CARTERS - YouTube

(1曲を通して、ラップがほぼ3連符のみで占められている楽曲です)

 『割り切れない』という3連符の命題的な構造が、そのまま世の中の悪も善も歌うヒップホップの存在意義と直接リンクしています。

非道徳を歌うヒップホップや性愛の素晴らしさを説くR&Bが、「こうあるべき」という均一化された世界の倫理や規律から『ズレていく』音楽であることと、それらが不均等でありヨレや訛りが混入し放題のリズム的に豊かな音楽であることとの間に、何か強い因果関係のようなものを感じずにはいられません。

 

 また、細野さんが90年代にヒップホップと接触したのも、ヒップホップがファンクやR&Bと同じく『リズムのズレ』を重んじる音楽であると強く感じていたからだと思います。いま星野さんがヒップホップや、ヒップホップのリズムを取り込んだネオソウルに取り組んでいるのもきっと同様の理由からであるはずです。

(脇道ですが、その細野さんがディアンジェロの"Voodoo"のリズムについては「マネできない、ファイルをずらしているから(=人力の演奏でではなく機械的にグルーヴを作っている)」という発言をしているのが個人的にメッチャ面白いと思いました、どんなに星野さんが嫌いな人も『この発言を細野さんから引き出せた』という、少なくともこの1点においては手放しで評価してほしいところでありマス)

 

  世の中には、さまざまな音楽があります。正しいことを歌う音楽もあれば、間違ったことを歌う音楽もあります。

「世の中にはなにかひとつ絶対的に正しい答えがあり、それ以外はすべて間違い」という考えは、ともすれば自らの命さえ奪ってしまいかねません。それはまやかしです。世の中にはいろいろな正解があり、自分の手の届く範囲にある正解もあれば、自分の理解の及ばないところにも正解があったりするものです。…というようなことを、もしかしたら、もしかしたら星野さんは口で言わずとも、ヒップホップやネオソウルを通して伝えたいと思っているのかもしれません。いや、そんなこと関係なくまずなにより単純に好きだからやってるんだと思いますけど!!!(フォロー)

 

 8拍には収まりきらない(あるいは16拍にも収まりきらない)、日本のお茶の間にとってはまだ未知のリズムにこそ、新しい音楽と、新しい生き方の希望があります。新しい挑戦を続けているアーティストたちを、そしてハードすぎる毎日を生きている自分たち自身を、これからも一緒に応援し続けていきましょう!!

音楽のリズムやダンスは、そんな世界をクレバーに生き抜くための美しい術なのです。日々にがんじがらめにされている人は、どうか自分の好きな音楽に身を任せて、あるいは任せないで、ひとりで、あるいは誰かと、ステップを踏んだり腰を揺らしたり体を交わしてみてください、そこから世界のすべてがきっと変わります。

 

 つまり2万字近く使って結局何が言いたいのかというと…「踊りましょう!! できるならポリリズムで!!」、以上です!! 最後まで拝読いただき本当にありがとうございました、そしてお疲れさまでした!! 前後編、毎度ながらスキあらば読み返していただけると嬉しいです!!

読み返してみると「こんなこと書くつもりなかったんだけど!?!?」というところに捨て身で突っ込んでて「…😭」なんですが…少なくとも、まったく心にもないこととか微塵も思ってないことは書いてないので、多少話題が重複してても何度でもポリリズムしてください…

 

 というわけで当ブログはじまって以来のハードな文章を浴びせてしまったので…ちょっと、ちょっと楽しげなヤツやりましょッ…!!

星野源 - 恋【MV & Trailer】 - YouTube

 今回いろいろ星野さんの曲聴き返したんですが2:45~のDメロ「泣き顔も〜」、ボーカルがダブリングになってるのはじめて気づきました、これみなさん気づいてました!?

(まったく同じフレーズを2回歌うことで音に厚みをつける技法。日本で男声ボーカルがやるとはっぴいえんどっぽくなることも、北園みなみパイセンとか)

ざくろ(宅録ポップス) by M.Kitasono | M Kitasono | Free Listening on SoundCloud

 

星野源 - Snow Men【MV】 - YouTube

の冒頭のドラム、間違いようがないほど

D'angelo - Feel Like Makin' Love - YouTube

のオマージュですが、加えて先日なんとテンポまでまったく同じになっていることが判明しました。エェ〜〜〜愛…👏

 

「半分、青い。」主題歌/星野源「アイデア」連続テレビ小説 オープニングタイトル - YouTube

 今回はじめてこの曲をシッッッッカリと聴いたんですが、イントロとサビの「ドラムンベースか…? 」というくらいのハイハット16刻みが鬼すぎて…源くんカースケさん(?)いじめないで…😭

 

 "SUN"の入りの「ベイベェ〜〜」はマイケルの"Love Never Felt So Good"からのサンプリングですが(星野さんファンの方には「エッ当たり前じゃん…」ですかねコレ…?)、

Michael Jackson, Justin Timberlake - Love Never Felt So Good (Official Video) - YouTube

"Week End"サビ前(下の動画1:11~)の「腕を、つかみ、音に、乗って」ってメロディも同じ曲からのサンプリング(マイケルのほうの0:50~)なので、曲調はあんまし似てないけど実は血を分けた兄弟みたいな感じなんですよネ

星野源 - Week End【Live from“YELLOW VOYAGE”】 - YouTube

 

 というわけで本編は以上です!! 最後までおつかれさまでした、せっかくなのでよければ別の記事も読んでってくれるとドドドドドドドドうれしいで〜〜〜す!!

 

ジャズ/R&B初心者にも最高の入門盤、オーニソロジー1stアルバム"101"を全力でほめちぎるの陣(コード進行・譜面もあるよ) - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

 『ジャズ星野源』と極所で呼ばれているオーニソロジー兄さんのアルバム、本当に星野さんのファンの方にもおすすめなのでサワリだけでも読んでみてください!

 

<勝手に関連記事のコーナー>

SPANK HAPPY"夏の天才"歌詞・コード進行ききとり&"GREAT HOLIDAY"へのおさそい - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

 最終スパンクスを売るためにこのブログやってるようなモンなので、ぜひ『夏の天才』聴いたりインスタのぞいてみたりしてみてください🙇

SPANK HAPPY (official) (@spank_happy) • Instagram photos and videos

『ボス』こと菊地さんが自分のリズムの先生です(直接ならったことないんですけどね)。なんか「うさんくさい」だの人は好き勝手言ってますが、誰よりも真摯に音楽で人を踊らせたり癒したりを考えてる人で、現に菊地さんの鳴らすポリリズムのおかげで俺生きてますんで!! そのうち菊地さんのバンド"DC/PRG"の入門編出しまっス!!

菊地成孔 "ビュロー菊地チャンネル「モダンポリリズム講義 第一回」" - YouTube

前編にも貼りましたが、「もっとしっかりリズムの勉強してみたい…」という方はこちらでどうぞ、初歩の初歩からじっくりやっていくのでリズム音痴でも関係なし!!(今回の話の原液がそこかしこの回で繰り広げられます)

月額料金さえ払えば、同じく初心者むけのコード理論編も同時に受講できます。

CRCK/LCKSの"Double Rift"感想大会(あなたがこのEPを買うべきたったひとつの理由) - グランマガザンえぞ屋さんはてな支店

 そしてそのスパンクスで菊地さんのバディーをやっている小田さんがボーカルをやっているバンドの新譜特集。ポリリズムもりだくさんなので貼ってある曲ぜひ聞いてみてください、どれも鬼ポップです!

 

  そんなわけで1周年記念の鬼連投はまだまだ続きます! そのDC/PRG楽曲の中でも、個人的にもっとも難解だと思っていた『ジャングルクルーズにはうってつけの日」と、17/16拍子と4/4拍子のポリリズムで演奏されるジミヘンドリックスカバーの"Hey Joe"の演奏法をバンドメンバーのジョニデから直接ご教授いただきまして…というわけでまた次ページでお待ちしております!!

次の星野さん特集は…「『ドラえもんのうた』のリハモを原曲のコードと比較して星野源の手グセを解剖しよう!」みたいな…ホンッッットスイマセン希望持たせるようなことあんまり言わないほうがいいですねまた半年待たせちゃホント申し訳ないので!!(笑) 星野さん体壊さないように音楽も頑張ってください応援してますではまた次回!!!

 

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